用語集

バングロ

天然の竹開繊した竹繊維と綿などの他の繊維を混紡した糸の総称。

繊維

天然繊維(てんねんせんい)


自然が生み出した繊維の総称。天然繊維は、①麻や綿などの植物からとれる植物繊維、②蚕や動物の毛などからとれる動物繊維、③石綿などの鉱物資源からとれる鉱物繊維の3つに大別できる。

化学繊維(かがくせんい)


人工的に作られた繊維の総称で、原料は石炭、石油、天然ガスなど。化学繊維には、再生繊維、半合成繊維、合成繊維、無機繊維がある。

バンブーリネン


竹を原料とする天然繊維(植物繊維)。竹をパルプ化せず、竹の表皮を剥がし、中の繊維質を取り出す開繊方式で繊維化する。麻(リネン)と同じ製造方法であるため、バンブーリネンと呼ぶ。家庭用品品質表示法では「植物繊維(竹)」と表示される。

バンブーレーヨン


竹のパルプを原料とする化学繊維(再生繊維)。竹のパルプを薬剤で溶かし生成される。製法がレーヨンと同様なので、家庭用品品質表示法では「レーヨン」と表示される。

紡績(ぼうせき)


繊維を糸にするまでの一連の工程のこと。主に短い繊維を長い糸にする工程をいう。天然繊維では、綿・羊毛・麻などがあり、紡績によってつくられた糸を紡績糸(スパン・ヤーン/ステープル・ヤーン)という。

混紡糸(こんぼうし)


2種類以上の異なる短繊維を紡績工程で混ぜ合わせて1本の糸にしたもの。単一繊維ではできない機能性や風合い、着心地などを作り出すことができる。また、それぞれの混紡率がパーセンテージで表示される。

単糸(たんし)


紡績糸やフィラメント糸の1本の糸のこと。
単糸の撚り方向は、紡績糸では「Z撚り(左撚り)」、フィラメントでは「S撚り(右撚り)」で、双糸にする場合の撚りは、その逆になるのが一般的。

双糸(そうし)


2本の単糸を撚り合わせて(単糸とは反対方向に撚りをかけて)1本の糸にしたもの。

カバーリング糸


芯糸(しんいと)に鞘糸(さやいと)を巻き付けた糸のこと。カバーリングすることによって、糸の特性や風合いを変化させることができる。

織物

織物の三原組織


織物とは、タテ糸とヨコ糸を直角に交差させた布地のこと。

その中でも最も基本的なものを三原組織といい、平織り・綾織り(斜文織り)・朱子織り(しゅすおり)の三つを織物三原組織という。

平織り(ひらおり)


タテ糸とヨコ糸が交互に交差するきわめて単純な組織で、表裏同じ組織になる。

できあがった模様は左右対称になる。丈夫で摩擦に強く、織り方も簡単なため、広く応用されている。

綾織り(あやおり)


ツイル・斜文織り(しゃもんおり)ともいう。斜めの畝が見える組織。糸の交差する組織点が少なく、糸を浮かせる部分が多い。

斜文線(しゃもんせん)または綾目(あやめ)と呼ばれる線を斜めに表し、できあがった模様は左右非対称になる。

平織りに比べると摩擦に弱く強度に欠けるが、地合は密で柔らかく、伸縮性に優れ、シワがよりにくいなどの利点がある。

朱子織り(しゅすおり)


朱子、サテンともいわれる朱子織物の総称。

タテ糸とヨコ糸の組織点が少なく、タテ糸またはヨコ糸の浮きが多い組織のため、表面が滑らかで滑りが良く、強い光沢があるのが特徴。

密度が高く地は厚いが、斜文織りより柔軟性に長ける。しかし、摩擦や引っかかりには弱い。

空羽(あきは)


一定間隔で、たて糸を通さない箇所を作り、たて方向に細い透けた筋を出した、薄地の平織り。

楊柳生地(ようりゅうきじ)


たてに波のような細かいシボのある織物。楊柳縮緬(ようりゅうちりめん)、縮(ちぢみ)ともいう。

たてに無撚糸、よこに強撚糸を使い、平織りにしたあと「シボ出し加工」で強撚糸の撚りを戻してシボを出す。

シボがあるため、肌に密着せず、さらっとした肌触りがあり夏用素材として多く使われる。

オックスフォード(オックス織)


タテ糸とヨコ糸を数本ずつ引き揃え、1本の糸のように扱い織られた平織り生地。

帆布(はんぷ)


太い糸で密に織った平織物。
厚さに応じて、糸を2~8本撚り合わせて使う。
船の帆、画布、テント、鞄などで使われたいたが、服地としての用途も広い。

染色

先染め(さきぞめ)


生地を織りあげる前に染色すること。

弊社の先染めは、糸の状態で染める「糸染め」のこと。

後染め(あとぞめ)


織物に織りあげた後に染色すること。

草木染め(くさきぞめ)


植物色素の植物染料を利用した染色法。
植物の花・果実・葉・根・樹皮などを煮出した液で染める。
鮮やかな色が出しにくく、色数にも限りがあるが、渋く落ち着いた趣がある。

仕上げ加工

精練(せいれん)


漂白や染色を行うための「前処理」として、繊維に含まれている不純物や、紡績・製織工程で付与された油脂や糊剤などを除去する工程。

バイオ加工


セルラーゼ(酵素)を用いて、微生物が天然繊維のセルロースを食べる性質を利用し、綿・麻・レーヨンなどをバイオウォッシュで繊維を柔らかく仕上げたり、着古したような風合いを表現するのに利用されている。

ほかにも「毛焼き」などでは除去できない表面の毛羽を取り除き、光沢のある滑らかな風合い・洗濯によるピリング防止効果・防縮効果があり、風合いの変化や色の劣化がほとんどないなどの特徴がある。

環境や人体への影響が懸念される塩素系化学薬品などを使わないエコロジーな加工法とされている。

ワッシャー加工


自動反転洗浄機/洗濯機(ワッシャー)で水洗いしたり熱処理で自然なシワやシボを寄せた「シワ加工」のこと。

生地や製品を洗うことで、風合いをやわらかくしたり洗いジワを出したり、色落ちさせナチュラル感を出したり古びた感じを出す加工の総称。

エアー・タンブラー仕上げ


通常の生地はプレスしてフラットにきれいに仕上げるが、エアータンブラー仕上げは生地を大きな乾燥機に入れて、蒸気の熱で空気を含ませたようにふっくらふんわり仕上げる。

ワッシャー加工のような水洗いの深いシワではなく、自然なシワ感があらわれ、ソフトな風合いを作り出すことができうる。

シルケット加工 


綿に行われるシルキー加工。光沢と同時に染色性も増し、鮮明な色に染め上げることができる。

さらに「強度が増す」、「縮みにくくなり寸法が安定する」などの効果があるので、多くの綿製品にこの加工が施されている。

日本では一般的にシルケット加工と呼ばれるが、「マーセライズ加工」が本来の名称。

サンフォライズ加工


布地が洗濯によって縮まないようにする防縮加工。

原反に適度な水分を与え、強制的に収縮させながら安定させる。薬品類を使用しないため、安全性が高い。

この加工を施すと、洗濯をしてもタテ・ヨコ方向とも、縮みは1%以内に留まる。

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